パウンドケーキを焼こうとしたとき、ベーキングパウダーを入れ忘れたことに気づいて焦った経験はありませんか?
また、あえてベーキングパウダーを使わずに作りたいと考えたことがあるかもしれません。
結論から言えば、ベーキングパウダーなしでもパウンドケーキは作れます。
ただし、膨らみ方や食感に違いが出るため、仕上がりを良くするための工夫が必要です。
本記事では、ベーキングパウダーなしで作る場合の特徴や影響、対処法、そしてふんわり仕上げるためのコツについて詳しく解説します。
ベーキングパウダーなしのパウンドケーキはどうなる?

ベーキングパウダーは生地を膨らませるために使われることが多いですが、実は必須の材料ではありません。
ベーキングパウダーなしで作った場合、どのような変化があるのかを見ていきましょう。
そもそもパウンドケーキにベーキングパウダーは必要?
パウンドケーキは、もともと小麦粉・卵・砂糖・バターを同量ずつ使うシンプルなレシピが基本です。
伝統的な製法では、ベーキングパウダーを使用しないこともあります。
その場合、膨らみは控えめになり、ずっしりとした仕上がりになるのが特徴です。
ただし、現代ではふんわり軽い食感を求める人が多いため、ベーキングパウダーが加えられることが一般的になりました。
ベーキングパウダーを入れると、生地が均一に膨らみ、食感が柔らかくなります。
一方で、入れない場合は卵の泡立て方や混ぜ方を工夫することで、十分に美味しく仕上げることが可能です。
ベーキングパウダーなしだと、膨らみや食感はどう変わる?
ベーキングパウダーを使用しない場合、主な変化は膨らみの違いに現れます。
通常のレシピでは、生地がオーブンで加熱される際に気泡が膨張し、ふわっとした仕上がりになります。
しかし、ベーキングパウダーがないと気泡の形成が制限され、高さが出にくくなります。
また、食感はよりしっとりと密度の高いものになり、バターや卵の風味が濃厚に感じられるのが特徴です。
このため、ベーキングパウダーなしでも十分美味しい仕上がりになりますが、ふんわり感を求める場合は別の工夫が必要です。
ベーキングパウダーを入れ忘れたときの対処法

ベーキングパウダーを入れ忘れた場合でも、まだ挽回できる可能性があります。
焼く前に気づいた場合と、すでに焼き始めてしまった場合に分けて、最適な対処法を解説します。
焼く前に気づいたら? ベストな対策と手順
まだオーブンに入れる前なら、簡単な方法で修正できます。
最も確実なのは、ベーキングパウダーを加えて混ぜ直すことです。
ただし、混ぜすぎるとグルテンが発生し、生地が固くなるため、ゴムベラで優しくさっくりと混ぜるのがポイントです。
もう一つの方法として、卵をしっかり泡立てて空気を含ませることで、生地をふんわりさせることも可能です。
特に、卵白を別立てにしてメレンゲを作ると、自然な膨らみを引き出せます。
すでに焼き始めてしまった場合のベストな対処法
オーブンに入れた後に気づいた場合は、生地を取り出さずにそのまま焼き続けるのがベストです。
一度オーブンから出してしまうと、温度変化によって生地が沈み、さらに膨らみにくくなるためです。
焼き上がった後のアレンジとして、生クリームやフルーツを添えると、見た目や食感がよくなります。
また、スライスしてトーストし、バターを塗ると香ばしく美味しく仕上がります。
ベーキングパウダーなしでもふんわり仕上げるコツ

ベーキングパウダーを使わなくても、工夫次第でふんわりしたパウンドケーキを作ることが可能です。
以下の方法を活用すれば、軽やかな食感に仕上がります。
卵の泡立てを工夫する
卵の泡立て方によって、パウンドケーキの仕上がりは大きく変わります。
卵をしっかり泡立てることで、生地に空気を含ませることができ、膨らみをサポートできます。
特に、卵白を別に泡立ててメレンゲを作り、最後に生地に加えると、よりふんわりとした食感になります。
メレンゲは泡を潰さないように、ゴムベラで優しく混ぜるのがポイントです。
小麦粉の混ぜ方に注意する
小麦粉を混ぜる際、練りすぎるとグルテンが発生し、生地が固くなります。
これを防ぐために、粉類はふるってから加え、ゴムベラで切るように混ぜるのが理想的です。
また、粉が見えなくなった時点で混ぜるのをやめると、ふんわりとした仕上がりになります。
オーブンの温度と焼き時間を調整する
適切な温度設定も、ふんわり感を引き出す重要なポイントです。
高温すぎると表面だけが焼けてしまい、中が膨らみにくくなります。
一般的には160~170℃でじっくり焼くのが理想的です。
また、焼き始めてから15分ほどで表面が乾いてきたら、軽くアルミホイルをかぶせると、焦げずに中まで均一に火が入ります。
ベーキングパウダーの代用品はこれでOK!

ベーキングパウダーがない場合でも、適切な代用品を使うことでパウンドケーキをふんわり仕上げることが可能です。
ここでは、膨らみをサポートする代表的な代用品と、その効果的な使い方を紹介します。
重曹+酸(酢やレモン汁)で代用する方法
重曹は、ベーキングパウダーと同様に生地を膨らませる働きを持つ膨張剤の一種です。
ただし、単体ではアルカリ性が強いため、膨らむためには酸性の成分を加える必要があります。
代表的なものとして酢やレモン汁が挙げられます。
小さじ1/2の重曹に対して、小さじ1の酢やレモン汁を加えると適度な発泡が起こり、膨らみをサポートできます。
ただし、重曹を多く入れすぎると独特の苦みが出るため、分量には注意が必要です。
ヨーグルトを活用する方法
ヨーグルトには乳酸が含まれており、生地を柔らかくする働きがあります。
ベーキングパウダーの代わりに使うことで、ふんわりとした仕上がりが期待できます。
プレーンヨーグルトを大さじ2程度加えることで、生地の水分量が増え、しっとり感が向上します。
特に、バターを使用したレシピではヨーグルトを入れることで軽い食感に仕上がるためおすすめです。
また、ヨーグルトと重曹を併用すると、より膨らみやすくなります。
卵白の泡立て(メレンゲ)でふんわり感を出す
ベーキングパウダーを使わずにパウンドケーキを膨らませる方法として、卵白を泡立ててメレンゲを作るのも有効です。
卵白を角が立つまでしっかり泡立て、最後に生地へ加えることで、空気を含んだふんわりとした食感になります。
メレンゲは泡を潰さないように、ゴムベラで優しくさっくりと混ぜるのがポイントです。
特にスポンジケーキのような軽い生地を作りたい場合に適した方法です。
ベーキングパウダーなしで作れる! おすすめパウンドケーキレシピ

ベーキングパウダーがなくても、美味しいパウンドケーキは作れます。
ここでは、基本のレシピからアレンジまで、簡単に作れる3つのレシピを紹介します。
【基本】材料4つで簡単! シンプルパウンドケーキ
シンプルな材料だけで作れる基本のパウンドケーキです。
小麦粉・卵・砂糖・バターの4つの材料を使い、伝統的なレシピで仕上げます。
ベーキングパウダーを使わないため、卵をしっかり泡立てて空気を含ませることがポイントです。
バターの風味が際立ち、しっとりとした濃厚な味わいが楽しめます。
朝食やおやつにぴったりの、素朴で美味しいケーキです。
【アレンジ】混ぜて焼くだけ! しっとりバナナパウンドケーキ
バナナをたっぷり使った、しっとり感のあるパウンドケーキです。
完熟バナナをつぶして加えることで、自然な甘みと柔らかさが生まれます。
バナナには酵素が含まれており、生地を柔らかくする働きがあるため、ベーキングパウダーなしでもふんわりとした仕上がりになります。
また、ナッツやチョコチップを加えると、食感にアクセントがつき、より美味しくなります。
【変わり種】材料3つ! アイスクリームで作る抹茶パウンドケーキ
アイスクリームを使うユニークなパウンドケーキレシピです。
ホットケーキミックス、抹茶アイスクリーム、卵の3つの材料だけで簡単に作れます。
アイスクリームには砂糖や乳成分が含まれているため、別途砂糖やバターを加えなくても美味しく仕上がります。
抹茶の風味が香る濃厚な味わいが特徴で、和のテイストを楽しみたい方におすすめです。
まとめ
ベーキングパウダーなしでも、美味しいパウンドケーキは作れます。
ただし、膨らみにくくなるため、卵の泡立て方や混ぜ方を工夫することが重要です。
また、重曹+酸、ヨーグルト、メレンゲなどの代用品を活用すれば、ふんわりとした仕上がりにすることも可能です。
今回紹介した基本のパウンドケーキレシピやアレンジレシピを参考に、ぜひ自分好みのケーキ作りに挑戦してみてください。
ベーキングパウダーなしでも、美味しく仕上げるコツを押さえれば、しっとりふんわりとした食感のケーキを楽しめます。